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2018/5/21 

廣嶋玲子さん作『狐霊の檻』第34回うつのみやこども賞表彰式&受賞記念講演会レポート


廣嶋玲子さん作『狐霊の檻』が、第34回うつのみやこども賞を受賞し、5月20日(日)、宇都宮市立中央図書館で、表彰式と受賞記念講演会が開催されました!

21人の選定委員の子どもたちをはじめ、60人の出席者が見守るなか、選定委員の子どもたちの代表者から賞状と花束が廣嶋玲子さんに贈られました。

うつのみやこども賞は、小学校5・6年生の選定委員が、1年間で40冊の本を読み、その中から最も“友達にすすめたい本”を選んで贈る文学賞で、ダントツ1位での受賞だったそうです。

そのあと、出席者全員での記念撮影、そして廣嶋玲子さんの受賞記念講演会が開催。
受賞作『狐霊の檻』の担当編集者が廣嶋さんにインタビューする形で進められました。


『狐霊の檻』は、富と権力をほしいままにする阿豪(あごう)家に囚われた狐霊「あぐりこ」と、あぐりこを助けるため命をかけて阿豪家に立ち向かう千代の物語。
『狐霊の檻』のエピソード、本が完成するまでのようすなどを話されるとともに、廣嶋さんが小学5・6年生のころ、どんな子どもだったのか、どんな本を読んでいたのか、いつごろから小説を書き始めたのかなどもお話しされました。
また、廣嶋さんから子ども達にも『狐霊の檻』を選んでくれた理由の質問がありました。
というのは、この作品が長編で、時代物のファンタジーであることから、賞に選ばれたのが意外だったからです。
これに対して、
・主人公の千代に共感できた、
・千代の心の葛藤がよく表現されていて、読み応えがあった
・時代が異なることで、現実では味わえないワクワク感を味わえた
など、読書好きな子どもたちならではの、うれしい感想をいただきました。
廣嶋さんもとても喜ばれ、喜んでもらえる作品をこれからもしっかりと書いていきたいとおっしゃっていました。
「うつのみやこども賞」は読者である子ども達が選んでくれる歴史のあるもので、この賞を受賞できてほんとうにうれしいです」と廣嶋さんも感激されていました。

講演会のあとのサイン会では、子どもたち一人一人とお話しされていました。


宇都宮市立中央図書館の担当者の方から、以下のメッセージもいただきました。
一年間かけて選定した『狐霊の檻』の著者をお招きするということで、子どもたちの喜びもひとしおでございました。
廣嶋先生にお話しいただいている時の、キラキラした瞳が忘れられません。
廣嶋玲子さん作『狐霊の檻』第34回うつのみやこども賞表彰式&受賞記念講演会レポート

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廣嶋玲子 作/マタジロウ
定価1,650円 (本体1,500円+税)