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2025/9/25 NEW

こみね小学生俳句大会 結果発表!

2024年7月19日から2025年1月31日まで募集しておりました「こみね小学生俳句大会」におきまして、計830句のご応募をいただきました。たくさんのご応募に、心より感謝申し上げます。
厳正な選考の結果、大賞1名、学校賞1校、優秀賞5名が決定いたしましたので、発表いたします。

<選者・堀本裕樹さん総評>
俳句をつくって送ってくださったみなさん、ありがとうございました。みなさんの作品を読んでいて、とても楽しかったです。
家族や学校のことをはじめ、自然や生き物のこと、おいしそうな食べ物のことなど、いろいろな場面で感じたことをいっしょうけんめいに一句にしてくれた思いが、よく伝わってきました。ふだん見たり感じたりしていることをあらためて俳句にしてみると、思わぬ発見があったりします。
俳句のことばにすることは、日常のなかで宝ものを見つけることかもしれませんね。


堀本裕樹(ほりもと・ゆうき)
1974年、和歌山県生まれ。俳句結社「蒼海」主宰。俳人協会評議員。著書に『俳句の図書室』(角川文庫)、又吉直樹との共著『芸人と俳人』(集英社)、穂村弘との共著『短歌と俳句の五十番勝負』(新潮文庫)、『ことちゃんとこねこ』(ほるぷ出版)、『富士山で俳句教室』(角川文庫)など多数。


【大賞】

柳絮舞うせせらぎの音うれしくて  田村 英(岡山県・小6)
<選評>
柳絮は「りゅうじょ」と読みます。白い綿毛のついた柳の種子のことですが、この句の柳絮は、どうやら「せせらぎの音」を聞いているようです。そして聞いているうちにうれしくなって、舞い上がったというのです。とてもおもしろい表現ですね。柳絮は風が吹けば舞いますが、せせらぎの音が鳴ることで、よけいにうれしくなって、さらに高く踊るように舞い上がったのでしょう。季語は「柳絮」で春。


【学校賞】

愛知県 日進市立相野山小学校


【優秀賞】

窓ぎわの聖樹のうしろしんしんと  渡邊 渚(福岡県・小1)
<選評>
窓の近くに「聖樹」が置かれています。聖樹とはクリスマスツリーのこと。聖樹のうしろには、窓があり外の風景が見えます。「しんしんと」雪がふっているのかもしれません。しずかなクリスマスです。季語は「聖樹」で冬。

花守のわが子のような桜かな  ともたか(東京都・小4)
<選評>
「花守」は桜を守る人のこと。桜のお世話をしたり見守ったりします。花守は桜のそばにいるうちに、自分の子どものように桜のことを思うようになりました。花守のやさしい気持ちが伝わってきます。季語は「花守」で春。

プール中もぐってみたら足だらけ  濱口梅加(愛知県・小4)
<選評>
プールの上には、みんなの顔が出ていて楽しそうです。でも、プールの中にもぐってみると、みんなの足がいっぱい。なんだかふしぎな風景がひろがっていました。プールの見方がおもしろいです。季語は「プール」で夏。

あそこにもロープみたいなありの列  神谷柚葉(愛知県・小4)
<選評>
アリの長くつづく列を「ロープみたいな」というたとえで表現したことで、よくその風景が見えてきました。「あそこにも」ということは、そっちにもこっちにもアリの列があるのでしょうね。季語は「あり」で夏。

カマキリがにんじゃのようにかべあるく  七種祐帆(愛知県・小4)
<選評>
かべを見ると、カマキリがはりついていました。まるで「にんじゃのよう」です。この句もたとえがおもしろいですね。のっそりのっそりとかべをあるくカマキリのようすがよく見えてきます。季語は「カマキリ」で秋。


※選考基準や選考状況に関するお問い合わせにはお答えできませんので、ご了承ください。
※学年は応募時のものです。
※2026年春刊行予定の新刊「はじめての俳句歳時記(仮)」に上記の作品と、【佳作】に選ばれた作品の掲載を予定しています。

こみね小学生俳句大会 結果発表!